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経団連女性チャレンジ支援講座で私も元気をいただいています

“しなやかに活躍する女性を増やしたい” という想いで起業した(株)SoW Insightも今年で5年目。毎年楽しみに対応させていただいている講座の一つが、経団連および経団連事業サービスが提供している 「経団連女性チャレンジ支援講座」です。今年で4年目になりますが、『しなやかに活躍するためのリーダーシップ』講座を担当させていただいています。

 

「経団連女性チャレンジ支援講座」は、今後管理職になって活躍してほしいと考える女性社員の方々に向けて、経団連および経団連事業サービスが、2014年より実施している講座です。企業の女性管理職候補の方々に向けて、社外で研鑽を積みネットワークを築く機会を提供することを目的として、1年に3~4回開催されています。

毎回40名ほどの女性の皆さんが、経団連に所属する様々な企業から参加されます。多くの企業でDE&I推進の一環で女性の活躍推進に工夫を凝らしていると思いますが、まだまだリーダーや管理職層の女性の数が少ないので、社内だけで効果的な推進をすることは簡単とは言えないのが実態ではないでしょうか。講座の序盤で参加者の皆さんに簡単な自己紹介をしていただくのですが、ほぼ全員といってよい程、「社内に女性が少なくて自分がリーダーや管理職になった時のイメージが掴めない」「社内に女性のロールモデルがいない」「社内の女性の管理職の方々は、私がめざしたいイメージとは異なる」といった悩みを持たれています。それは、私が講座を担当し始めた4年前からさほど変わっていないことの一つではないかと思います。

 

そのような参加者の皆さんが、一日の講座を経て、ポジティブに自分らしく前を向いていこう、というマインドに変わる様子を拝見することが、私にとって何よりの幸せで、私自身も元気をいただくことなのです。

何故、変われるのか?

大きな要因は、3つあると感じています。

 

一つ目:似た境遇に置かれている女性同士のつながりから多くの気づきや勇気を得る!

数々の企業から業種や業務は異なるけれど似た境遇に置かれている同世代の女性たちが集まる貴重な場。日常の業務ではなかなか出会うことのできない方々と出会い、自分と同じような悩みや葛藤を抱えていることを知る。そして、皆、それぞれの想いを持って前に進んでいこうとしていることを知る。グループディスカッションやランチミーティングで参加者同士が様々な会話をすることで、1日という短い時間の中で効率的に多くの会話が生まれ、「悩んでいるのは自分だけではないんだ、皆それぞれのやり方で自分らしいキャリアを模索しているんだ」、という気づきと勇気を得ることが変化を生み出すきっかけになっていると感じます。

 

二つ目:しなやかに活躍するためのリーダーシップに向けたマインドセットを得る!

しなやかに人生を生きていくために、そして、自分らしく活躍していくために最も必要なものは、何だと思いますか?私は、ポジティブに進んでいこうとするマインドセットだと信じています。ですから、二つ目の要因は、マインドセットです。

社会心理学の世界的な権威であるスタンフォード大学心理学教授のキャロル・S・ドュエック氏も著書『MINDSEI マインドセット』の中で、しなやかなマインドセットこそが人生の質を変え、成長を促し、進むべき道を示してくれる最も重要な鍵だということを述べています。講座に参加する女性の皆さんは、既に管理職やリーダーの立場にいる方やその候補の方が殆どですので、講座の中での発言や議論の様子を拝見していて、毎回感心させられる程優秀な方々だと感じます。一方で、多くの方々が、自分がリーダーや管理職になることに自信が持てず躊躇いを感じていたり、自分のやり方で良いのだろうかと確信が持てない状況でもあります。そのような方々に最も必要なものは、マインドセットなのです。ですから、講座の中では、私自身がこれまでの人生で得た「ポジティブに自分なりに進んでいくためのマインドセット」をお伝えすることに注力しています。参加者の皆さんにそれをしっかりと受け止めて頂けることが何より嬉しく感じています。

 

三つ目:自らのリーダー像を明確にイメージする!

そして、最後の要因は、イメージを持つことです。「人は、イメージできることしかめざせない」ということは、心理学や脳科学の分野で繰り返し語られている大切な原則です。ですから、望ましい結果を手に入れるための秘訣は、イメージできる明確な目標を持つことなのです。自分がどう在りたいか、どうなりたいか、その明確なイメージを持つことができれば自身の内発的なエネルギーを引き出すことができます。こうなりたい、やってみればできるかもしれない、という確信度合いが60%を超えると脳が信じ込みを現実化しようとするとも言われます。講座の終盤で、参加者の皆さんご自身で、「自分らしさを発揮してしなやかに活躍する自らのリーダー像」をイメージして、言語化し、それを発表いただく時間を設けています。一日の体験や学びを元に自身のめざしたいイメージを明確に生み出すことで内発的なエネルギーが引き出され、自分らしく前向きに進んでいけば良いのだ、という確信が生まれるのだと思います。

 

指導的立場の女性を2020年までに30%以上にするという「202030」が2010年に閣議決定されましたが目標は達成できず、現時点ではその目標が、女性役員比率を2030年までに30%以上にするという「203030」となりました。残念ながら、多くの企業では達成は道半ばになるでしょう。でも、私は、この10年で大きな変化が起こっていることを肌身で感じています。毎年、「経団連女性チャレンジ支援講座」で、自分らしくしなやかに活躍していこうと前向きに進む多くの女性の皆さんを見ていることで、現実的には、もう少し時間は要するかもしれないけれど、2040年には指導的立場の女性が30%以上になる「204030」は、必ずや達成できるだろうと私は確信しています。

kaoru.chujo@sowinsight.com (中条 薫)

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